カランメソッドで英語のリスニングが上達しなかった話

 

■カランメソッドで劇的に英語力が上がる!と期待してフィリピンへ

 

 

私がフィリピン留学をした理由の1つに「カランメソッドを対面で集中して受けたい!」ということがありました。当時の私はカランメソッドの「通常の4倍の速さで英語を上達させる」というキャッチフレースを見て、「英語を最短で習得するにはこれしかない、このトレーニング法を直接受けてみたい!」と思ったのでした。

 

ですので、カランメソッドを講師から直接受けるためにフィリピン留学をした、といってもいいかもしれません。それくらいこのメソッドに期待していたんですね。

 

カランメソッドは現在では多くのオンライン英会話で行われていますが、当時はそれほど一般的ではありませんでした。

 

ネットでカランメソッドのレッスンを受講できる学校を調べていくなかで、カランメソッドに似ているが、より日本人向けにアレンジされたと思われる「サイクルラーニングメソッド」というレッスン方法を見つけました。

 

サイクルラーニングメソッドはストーリーシェアという語学学校が作ったもので、この学校の中心的な教材といえます。カランメソッドのテキストには日本語は一切ないのですが、サイクルラーニングメソッドの方には分かりづらい部分には日本語の説明があるので、最初はこちらの方がいいのかな、と思いました。

 

 

■ 「サイクルラーニングメソッド1か月」+「カランメソッド1か月」の結果

 

結果としては私はストーリーシェアで「サイクルラーニングメソッド」のレッスンを1か月。そのあとEBという語学学校で、こちらは「カランメソッド」を1か月受講しました。そして2ヶ月間で私のスピーキング力がどうなったのかというと...

 

 

ほとんどスピーキングは上達しませんでした!

 

 

このように言うと、真面目にやらなかったんじゃないか、と思われるかもしれませんが、そんなことはなく私なりに毎日必死でレッスンを受けていました。レッスンのない日も少しでも先に進めるようにカランメソッドのレッスンの予習復習をしていました。

 

しかし2ヶ月経って英語を話すのが上達したかといえばそんなことは全然なく、フィリピンに来る前と何も変わっていませんでした。むしろ日本で瞬間英作文のテキストを使って毎日一人でトレーニングしていた時の方がスムーズに英語が口からでてきたような気がします。

 

 

■効果がなかった決定的な理由(多分)

 

しかしだからといって、カランメソッドは効果のないトレーニングだと言いたい訳ではありません。私が2ヶ月間集中してカランメソッドで勉強したのにスピーキングが全然上達しなかった理由、それは

 

レッスンの予習をして答えを暗記してしまっていた! だと思っています。

 

カランメソッドの大事な点は、先生に質問された時点で自分で考えて答えを出すことだと思っています。反射的に覚えている答えを言うだけではほとんど意味がないのだと思います。

 

しかし私はそれに気づかず毎回次の日に行うページをしっかり見て、答えもスラスラ言えるようにしてしまっていました。そうするとレッスンもスムーズに進むので先生にも褒められるしテキストも早く進むのでなんだか満足してしまっていました。

 

本当は先生の前で少し時間がかかったり、つっかえてもいいからその場で考えるということが必要だったのだと思います。

 

これからカランメソッドで英語を勉強しようとする人には「予習はしないように!」と伝えたいです。その分の時間は復習にあてるようにすると本来の価値があるトレーニングになるのではないかと思います。

 

  

カランメソッドは世界中の語学学校で取り入れられている英語教授法ですので、その有効性みたいなものは疑うことができないと思います。私も決して「カランメソッドなんて効果がないよ!」と言うつもりはありません。

 

しかし私にはほとんど効果がありませんでした。その理由は、レッスンの予習をしっかりやって答えを暗記してしまっていたからだったんですね。 

 

 

 

■カランメソッドが多くの学校で採用されれているもう1つの理由

 

私には効果のなかったカランメソッドですが、実際には日本を含め世界中の多くの語学学校で採用されている英語教授法です。そしてその効果は「通常の4倍のスピードでケンブリッジ試験に合格できる」「4倍速で英語脳になる」といわれています。

 

それだけ効果が高く、また効果が実証されているからこそ、このメソッドが多くの学校で行われているのだと思います。

 

 

しかし私は、多くの学校がカランメソッドを採用するのにはもう1つの特徴的な理由があると思っています。

 

 

それは「講師のトレーニングが簡単である」ということです。

 

 

どういうことかというと、カランメソッドのレッスンの中で講師は基本的に2つのことしかしません。

 

① 生徒に英語で2回質問を繰り返す

 

② 生徒の間違えを訂正して言い直す

 

レッスン中はひたすらこれを繰り返す感じです。なので基本的に英語が話せるネイティブなら誰でもすぐに教え始めることができます。レッスンの進め方は90%くらいはもう決まってしまっているので、講師間のレベルの差もあまり生まれません。

 

カランメソッドを教える講師というのは「学校の先生」というより「ジムのトレーナー」といった感じです。

 

普通は講師というのはその教え方や性格によって生徒からの人気に差ができてしまいます。英語の能力は同じでも自然と、教え方の上手な人と、そうでない人というのは生まれてしまいます。

 

 もちろん学校側としては、生徒に人気のある講師になってもらいたいの採用や指導に時間をかける必要があるのですね。

 

しかしカランメソッドは教え方は技術的には簡単で誰が教えてもそんなに差が生まれないので、学校側としては都合がいいのだと思います。平均的にみんな良い先生になれる、という感じですね。

 

(教え方は技術的には簡単と書きましたが、講師は質問を続けるので体力的には大変だと思います。喉とかすぐに痛くなりそうですし...)

 

私もカランメソッドのレッスンを担当してもらった講師とは、ほとんどおしゃべりみたいなものはなく淡々とレッスンを進めていましたね。もちろんカランメソッドのレッスンをたくさん受けたかったので、それで全然問題はありませんでしたが。

 


カランメソッドの効果についてはこちらも

 

【画像付き】カランメソッドの効果とは?初心者でもOK!効果的な勉強法3つ (ミツカル英会話)

 

 

「カランメソッドって本当に効果あるの?半年間受講してみた結果」 (みんなの英語ひろば)

 

ICU高校の生徒でも英語のリスニングが苦手!?

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