英語のリスニングが上達しなかった勉強法第2位はシャドーイングです。
シャドーイングとは聞こえてきた英語をまねして発音する練習方法です。影(シャドー)のように英語の音声を追いかけるので、このように呼ばれています。
音声を聞きながら1~2語遅れて同じ内容を声に出して繰り返していく練習法ですね。
私は究極の英語学習法K/H System という参考書を使用していた時に、半年ほどシャドーイングに取り組んでみましたが、ほとんど効果を感じることができませんでした。
しかし私はシャドーイングは効果のないトレーニング法だ、と言いたいのではありません。そうではなく、シャドーイングは
かなり高いレベルを英語力をもった学習者のためのトレーニング法ではないか、ということです。
それはシャドーイングがもともとは、同時通訳者を目指す人たちが行う基本のトレーニングである、ということからも分かると思います。K/H
Systemもそうですし、市販されているシャドーイングのテキストの著者の多くは同時通訳者ですね。
そして、シャドーイングのトレーニングを勧める場合には次のようなことを言われていることが多いと思います。
『シャドーイングは「聞く」と「発音する」を同時に行うため、難易度の高いトレーニング法ですが、ポイントをおさえて繰り返し練習することで、確実に英語スキルは上達していきます。』
ここで大事なのは、「聞く」と「発音する」を同時に行うことによって高い負荷がかかるということです。
つまり、英語を「聞く」ことはできる (TOEICのリスニングなら満点くらいはとれる)、そして正しく「発音する」こともできる、ということが前提となっているトレーニングではないかと思うのです。
シャドーイングをすることによって英語が聞こえるようになるのか、発音がよくなるのか、というとそれは逆だと思うのです。そのどちらも既に高いレベルでできる英語学習者が行う、それがシャドーイングのような気がします。
野球のピッチングに例えるなら、既にスピードのあるボールも投げられるしコントロールもある投手が、実際に打者から三振をとるための投球術を身につけるような感じでしょうか。まだスピードのあるボールがなげられないし、ストライクも入らない投手が投球術を覚えてもあまり意味がないですよね。
このようにシャドーイングは当時の私を含め、一般の英語学習者にはちょっとハードルが高すぎるのかな、という気はします。
ただ海外でも英語の学習法としてシャドーイングを採用している学校はあるようです。ヨーロッパの中でもほとんどの国民が英語を話せるオランダではこれを8~9歳のころに学校でシャドーイングを徹底的に繰り返すようです。これはオランダ語が語順も単語も非常に英語に近いからできるのだと思います。
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ディクテーションはとても効果的な英語学習法とされていますが、なかなか難易度が高いような気がします。
また正しい英語の発音を理解していないと、どんなに時間をかけても努力が無駄になってしまう、ということもありますね。
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