留学初日に分かってしまった当たり前のこと、とは「海外で生活しているだけでは英語は話せるようにならない」ということです。
海外旅行に慣れていなかったので空港で不安な気持ちでいると、そこへ語学学校のスタッフが迎えに来てくれました。
スタッフのSさんは私と同じくらいの年の男性だったのですが、最初に会えたときは「これで無事に学校まで着ける」とほっとしました。
語学学校のスタッフなのだから英語は堪能だと思ったのです。
それから私たちはタクシー乗り場へ向かいました。
フィリピンだとメーターの付いてないタクシーも多くて、特に空港のタクシー乗り場ではドライバーと値段の交渉をする必要がありました。
だいたい1000円で行ける場所でも、最初にドライバーはは3000円くらいを要求してくるんですね。なのでそこで値下げをしなくてはいけないわけです。
きっとスタッフのSさんが流暢な英語で交渉をしてくれると思って彼の近くでドライバーとの会話を聞いていました。
そしてSさんとドライバーの会話を横で聞いていて私は驚きました。Sさんがあまり英語が上手ではなかったんです。単語でしか会話してないというか。もしかしたら自分の方がうまく話せるんじゃないの、というレベルでした。
何か期待していたのと違うなぁ、とは思いましたがそれでもドライバーとの話も終わり学校まで向かうことになったのでタクシーの中でSさんに聞いてみました。
私「あのー、Sさんはどのくらいフィリピンにいるんですか?」
Sさん「もうすぐで1年になりますね」
私「そーなんですねー…」
話を聞くとSさんは学生として6か月語学学校のストーリーシェアで勉強をして、それから今まではインターンとして同じ学校で働いているということでした。
インターン中も一日2時間は個別のレッスンを受けているということでした。
海外で生活するだけでは英語が話せるようになるわけではない、ということは分かっているつもりでした。それでも1年もフィリピンにいればある程度英語が自由に話せるのかなぁ、と思っていたのですが、その考えが甘いことを初日に知ることになりました。
フィリピンで1年勉強しても人によっては全然話せるようにはならない。だとしたら3か月の予定の自分は相当頑張らないとこの留学は意味のないものになってしまう、とかなり焦りを感じたのでした。
私は3か月の予定でフィリピンへ行き、結局2ヶ月で日本に帰ってきてしまいました。それでも留学してよかったなぁ、と今では思っています。
では留学して何か一番よかったかというとそれは
「留学しても急に英語が得意になるわけではない」という当たり前のことが分かったことだと思っています。
もし留学していなければいつまでも、「自分も留学さえすれば英語が話せるようになるのに!」と考えていたと思うんですよね。
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